内視鏡センターは、内視鏡による検査・治療を行う部門です。当院は、日本消化器内視鏡学会の施設認定を受けており、その内視鏡検査数は県内でも屈指の多さを誇ります。現在、21本のハイビジョン消化器内視鏡を備え、高レベル消毒薬を用いた4台の自動洗浄機を使用して、常に清潔で安心な検査を行っています。
なかでも、当院の大腸内視鏡検査数および内視鏡的ポリープ切除数は、県下で最も多くの実績を重ねています。過去10年間の大腸内視鏡検査累計件数は32000件を越えました。大腸ポリープは、がん化する確率が高いため一定の大きさのものは積極的に切除されます。例えば、令和2年度では、425人の患者さんで計631個の大腸ポリープを切除し、そのうち70個に早期がんが見つかりました。また、胃のポリープはがん化の確率が低いため、切除数は少なくなりますが、早期の胃がんでは、内視鏡で切除できるものがあり、当院でも内視鏡での治療件数が年々増加しています。
大腸がんも胃がんも早期に発見できれば、このように手術を行わず、内視鏡だけで治療を完了できるものがあり、ぜひ内視鏡でのがん検診をおすすめ致します。
患者さんの状態やご希望に応じて適宜鎮静を行うなど、安全かつ苦痛の少ない内視鏡検査を行っています。
バリウム検診は、検診を受けた集団と受けなかった集団の比較検討で、受けた集団の方が、胃がんの死亡率が有意に低かったという1990年以前の古いデータを根拠として、現在も胃がん検診に用いられています。
しかしバリウムを胃壁に付着させた影で診断する方法ですので、一定の大きさに発育した胃がんの発見は可能ですが、内視鏡的治療だけで済むような早期の胃がんの発見には向いていません。さらにバリウム検診は食道がんについての有用性は認められていません。食道がんについては、バリウム検診が有効とするデータはなく、バリウム検診の対象ではないことにご留意ください。
またバリウム検査の弊害として、放射線被ばく量が普通のレントゲン写真より多いこと、バリウムは腸の中で固まりやすく、虫垂炎や大腸憩室炎を誘発したり、大腸穿孔や腸閉塞などの原因になりえることも報告されています。とくに大腸憩室症や大腸手術既往のある方は引用を避けるのが無難です。
現在の内視鏡検査は、ハイビジョンを用いた精細な観察が可能です。このため、進行した胃がんはもとより、ごく早期の胃がんの発見が可能です。とくに、食道がんは、ごく早期に発見できれば、内視鏡治療だけで完治できます。進行した食道がんは予後不良で在り、できる限り早期に発見することが肝要であることから、バリウム検診ではなく、内視鏡による検診をおすすめします。
また、現在では、胃がんの原因としてピロリ菌感染が注目されています。内視鏡検査では、粘膜の所見からピロリ菌の有無についても一定の判断が可能です。
*当院では、本当に役に立つ検診を行いたいという立場から、胃がん検診はできる限り内視鏡で受けて頂くことをおすすめしております。
平成28年 | 平成29年 | 平成30年 | 平成31年 | 令和2年 | 令和3年 | |
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胃内視鏡 | 4,199 | 4,339 | 4,349 | 4,130 | 3,697 | 3,730 |
ESD+EMR(悪性) | 15(6) | 24(12) | 24(16) | 31(18) | 16(9) | 17(7) |
大腸内視鏡 | 3,434 | 3,644 | 3,292 | 3,683 | 3,275 | 3,169 |
EMR患者数 | 368 | 419 | 388 | 409 | 425 | 310 |
ERCP | 118 | 167 | 172 | 227 | 193 | 188 |
PEG | 45 | 43 | 43 | 44 | 51 | 52 |
役職 | 内視鏡センター長 |
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主な専門分野 | 消化器 |
所属学会・資格等 |
日本内科学会認定内科医・指導医 |
主な専門分野 | 総合内科、健診 |
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所属学会・資格等 |
日本人間ドック学会専門医 人間ドック健診情報管理指導士 日本医師会認定産業医 |
役職 | 名誉理事⻑ |
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主な専門分野 | 消化器、乳腺、肛門 |
所属学会・資格等 |
日本外科学会専門医・指導医 |
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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胃内視鏡① | 伊藤 | 井本 | 加藤 | 三重大学(三輪田) | 杉政 | 竹内謙 |
胃内視鏡② | 岡 | 濱口 | 竹内謙 | 井本 | ||
大腸内視鏡 |
外科 消化器科 |
外科 消化器科 |
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